突然ですが皆さん、「BIツール(びーあいつーる)」というものをご存じでしょうか?
マーケティング担当者はもちろん、企業データを取り扱っている部署に所属する方なども1度は耳にしたことがあるHOTワードかと思います。
しかし、BIツールとは何か?と聞かれると、ぼんやりとしたイメージしか持っていない方が多いのではないでしょうか。言葉は知っているいくけど…実際にいじったことはない…そんな方も多いと思います。
そんな「BIツールとは何ぞや」といった貴方へ。どこよりもわかりやすくBIツールの特徴から活用事例までを詳しくご紹介していきます!
BIツールとは?
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)とは蓄積された企業内データを分析するためのソフトウェアのことです。
”BI(びーあい)”は「ビジネスインテリジェンス(“B”usiness “I”ntelligence)」の頭文字をとったもので、ビジネスの場面では「企業・組織が蓄積している情報を経営に活用していくこと」をビジネス インテリジェンス(BI)と表現しています。
BIツールで出来ること
企業内データの分析に長けたBIツールですが、実際にどのようなことができるのかを紹介していきます。
データを自動的にグラフ化
先ず、Excelなどの数値の入力された表をイメージしてください。
恐らく皆さんはそれらの数値に項目名を付け、日付ごとに「棒グラフ」や「円グラフ」として見やすく加工したことがあるかと思います。
こういった作業を自動的かつ直感的にわかりやすくできるのがBIツールの醍醐味です。
例えば、上司から「今週火曜日に行ったキャンペーンの効果が出ているか分析してくれ」といった要望があったとします。
こういったデータ分析(資料作成)に着手する場合は、
「データ収集」→「グラフ成形」→「デザイン、配置調整」→「関係者へ共有・確認」
といった行程になるかと思いますが、ここでBIツールを活用すれば、
「データ更新」→「指定場所で共有・確認」
といった感じで基盤さえ準備しておけば、手間をかけずに報告や共有がスムーズに済むわけです!
形式の異なったデータの連動が可能
「形式の異なったデータ」とは、様々なツールやサービスで生じたデータを意味します。
例えば、日々の売上を管理する売上ツール「A」と、それとは別にキャンペーンを行った日時を管理するキャンペーンツール「B」があるとします。
通常であれば、サービスの異なったツール「A」「B」で生じたデータは一度抽出をし、その両データを一カ所にまとめてグラフ・資料作成するといった行程が生じるかと思います。
しかし、BIツールで対応しているデータソース間であれば、異なったツール「A」「B」で生じたデータとBIツール自体が連動し、指定した集計デザインへと変換してくれるのです。
便利なサービスツールが増える昨今、それらのツールで生じた分析データを集約する需要の拡大と共にBIツールの需要も高まってきたとも言えますね。
BIツールの活用が業務効率化へ直結する
全てのツールで生じたデータを一カ所にまとめ、だれが見てもわかりやすい表現(図)に自動変換することができるのがBIツールです。
これまで人の手で地道に作成していた資料などを自動的に行ってくれるので、巷では「スーパーエクセル」と表現する人もいます。
BIツールの種類
データ分析の強い味方なのがBIツールですが、BIツールとは全体の総称になります。
そこで、BIツールの中にはどのようなものがあるのかを簡単にご紹介します。
Googleデータポータル
GoogleデータポータルはGoogleが提供するBIツールで、アプリ感覚でデータソースやグラフデザインなどの設定操作が直感的にやりやすいのが特徴です。またGoogle関連ツールとの相性がよく、連携も簡単に行えます。
データ量の上限などはあるものの、無料で使えるBIツールとしてはピカイチの機能ではないでしょうか。
tableau (タブロー)
出典:httpswww.tableau.comja-jpaboutmedia-download-center
tableau(タブロー)は多彩なグラフ表現が可能で、異なったデータの連動形成にも長けたBIツールです。多様性が高くカスタマイズが自由自在な分、操作は少し複雑なので上級者向けBIツールともいえます。作成用や閲覧用とアカウントライセンスが分かれており、各有料プランを契約することで使用することができます。
Power BI (パワービーアイ)
出典:httpscoconala.comservices938198.jpg
Power BI(パワービーアイ)は上記のtableau同様、多種多用なデータへの接続・加工が自由自在です。日本国内での相談コミュニティーが少ない為、こちらもBIツールやデータ構築に長けた方向けといえます。
BIツールの活用事例
百聞は一見に如かず!ということで、実際にBIツールを使って分析シートを作ってみました。
※使用BIツール=Googleデータポータル
■使用データ「A」:サイト売上
■使用データ「B」:実施キャンペーン
実際に上記2つの仮想データをBIツール(データポータル)へ入れてみると↓↓
■BIツール操作画面(Googleデータポータル)
このように元データに沿った項目ごとに分類されるため、あとはこれをドラッグ&ドロップでグラフ作成枠にはめ込んでいくだけです。
良く見ると、データ「A」「B」には無かった「客単価」と「購買率」が追加されていますが、これはBIツール内で関数を使い設定した新しい項目です。このように、BIツール内でデータ同士を組み合わせた項目の作成やカスタマイズなども可能です。
■【完成】:通販サイトの実施キャンペーンに応じた売上推移の分析
※連動した元データが更新される度に、作成した上記グラフも自動的に数値が変動するようになってます。
上記は一例ですが、このように数値データに自動で接続し、設定したシート体裁に整えてくれるのがBIツールの便利なポイントです。
データ連動やグラフ設定の手間は多少かかりますが、毎日報告する数値や日々の変化を分析しなければいけない作業の業務効率化にとても寄与するのがBIツールの特長です!
まとめ / BIツール
いかがでしたでしょうか?
データソースやデータ連動と聞くと少し難しいイメージを持たれるかと思いますが、誰でも使いやすいようにBIツールもどんどん進化していますので、まだ使ったことのない方は是非チャレンジしてみてください。
通信技術の更なる向上で生活の様々なものがITと繋がり、それに伴いユーザーデータも蓄積していく時代となっていきます。BIツールも今以上に主流となる時代も近いことでしょう!