IT・テクノロジー

【株式投資】知らないと損!?ブレインテックがスーパーシティ構想で大本命の理由【国策銘柄】

【株式投資】知らないと損ブレインテックがスーパーシティ構想で大本命の理由【国策銘柄】IT・テクノロジー
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昨今の国内外の情勢を鑑みてみると、日本が重点的に取り組むべき課題は、短期目線で新型コロナウィルス感染症や災害などへの対応の強化が必要。そして、中長目線では社会課題の解決や情勢の変化に対応するための知的財産となる研究力の強化を行い、知的財産から創造した新たな価値を社会実装しながら社会全体を抜本的に変革していく必要がある。

今回の感染症の危機は我が国の産業構造や働き方など、ライフスタイルも含めた「社会基盤とルールの脆弱性」を露わにした。日本はこれを機にデジタル化への転換へと急がなければならない。そこで社会経済活動を可能な限りフィジカルからサイバー空間への移動を実現させるデジタル・トランスフォーメーション(DX)への取り組みを国を挙げて進めようとしている。

その取り組みの鍵となるのが「ブレインテック」だ。

なぜ、ブレインテックが鍵となるのか。

感染症、自然災害、デジタル化といった社会課題の中で、新たな生活様式が求められるなか、世界をリードする真の「Society5.0」の実現のためには人工知能が重要な鍵を握っている。世界では脳科学に関するあらゆる研究を活かして人工脳を開発する究極の目標に向かっており、ブレインテック、つまり人間の脳の動きを理解することを通して、情報技術、医療、社会的問題の解決を目指そうとしているからだ。

未来のニーズを先取りするテーマ投資へ興味がある方向けに、国策や世界情勢なども踏まえ、なぜ、ブレインテックが世界で注目されているのか、ブレインテック関連銘柄へのテーマ投資をする際にどこに着目すればよいのかを考察する。

この記事はおすすめ銘柄を推奨するものではなく、未上場のベンチャー企業を含め、今後のブレインテックをどうとらえていくのかを紹介するものである。その点に注意して読んでほしい。

脳科学の国家プロジェクトが始動

ブレインテックとは、脳とテクノロジー(Brain×Technology)を組み合わせた言葉で、脳科学を活用した技術やサービスだ。アメリカでは脳のニューロン(Neuron)をとってニューロテックとも呼ばていれる。近年、脳科学の研究は大きく進展しており、脳波から脳の状態を分析(見える化)し、脳に刺激を与えて状態を変化させるテクノロジーによって人間の可能性の最大化を目指している。以下図表は国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センターが公表したライフサイエンス・臨床医学分野(2019年)の世界の研究開発政策の潮流である。

世界の研究開発政策の潮流

これを見て分かる通り、米国、EU、中国での研究開発政策として「脳科学」を国家プロジェクトとして挙げている。詳しくは脳科学をテーマにした各国の応用研究がどの様に活用されていくのかについて書いた記事があるので、興味のある方はこちらをみて欲しい。

脳科学がどの様なものかご存じない方もいるかもしれないが、脳科学とは人の人たる所以に挑むという意味において、最も根源的な生命科学のひとつの分野のことである。人の脳の基盤は1000 億個に及ぶ神経細胞が 1,000 兆個に達するシナプスによっ て相互に接続した神経回路網を持っている。研究者が観測対象としているのは分子レベルから個体レベ ルまで多階層にわたることが脳科学の最大の特徴の一つとされているのだ。

実は日本はこの脳科学において優秀な研究を行っている。それが理化学研究所が開発した「fMRI」である。fMRIとはMRIの構造情報の上に、脳の機能活動がどの様に起きたかを画像化(イメージング)する。このイメージング技術の急速な進歩により神経細胞レベルで1,000~10,000個レベルの神経細胞を同時計測が可能にし、fMRIの技術開発が脳機能研究に広く応用されている。

ヒト脳活動の読み出し技術では 日本が一歩先んじており、睡眠中の脳活動パターンから見ている夢の内容の可視化を実現したことで有名だ。

日本の研究は運動系や知覚系における脳信号を計測してコンピュータで解読する「decoding技術」と脳とコンピュータの間で信号をやり取りして外部機器を操作したり、感覚情報を得たりする「BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)技術 」への応用分野において米国に迫る進歩が見られる。

 

BMI、BCI、センサー技術が市場を牽引

43_xx_BMI、BCI、センサー技術が市場を牽引

ここで市場予測について触れてみたい。株式会社AQU先端テクノロジー総研は調査報告書「先端技術・脳波ビジネス、BMI、BCIの開発動向と市場予測(2019)」で、ブレインテックの市場について以下の様にまとめている。

ブレイン・コンピュータ・インタフェース(BCI)の世界市場は、10%超の高成長が続き、2025年には、2,500百万ドル規模に達する。非侵襲型のウェイトが高まる中で、脳波計ヘッドセットは年率13~17%の市場成長が予測される。最近では従来の医療機器と比べ充分活用できる計測精度を有するパッチ式やシート式などの脳波センサ(簡易型脳波計)なども登場してきている。今後、医療ヘルスケア、睡眠、教育、マーケティングなど幅広い用途に浸透してゆくと予測する。関連のビジネスモデルも進化しており、高齢化社会にあって、症状ごとの脳波パターンから、たとえば認知症予知診断などで専門医と連携したAI解析クラウドサービスなども将来的に広がってゆくと予測される。いつでもどこでも脳波を解析できることで、簡易型脳波計の果たす社会的役割が増してゆくと考えられる。

様々な用途でブレインテックが私たちの生活に密接に関わっていくことを考えると、日本企業の高い技術力で新たな商品やサービスで食い込むことは可能だ。ブレインテックの脚光の裏には、BMIやBCI、センサーなどの技術が格段と進歩したことが起因しており、これからの業界の今後の動向を注視していく必要がある。

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ブレインテックがスーパーシティ構想の鍵を握る

政府はデジタル遷都ともいえる取り組みとして統合イノベーション戦略 2020(素案)を発表した。この戦略は既存企業では起こりにくいパラダイムシフトをもたらすベンチャー企業の創出環境を活性化することを目的としており、地球温暖化、サステナビリティ、気候変動問題などの未来のニーズを先取りする課題に重点的に国を挙げて投資を行い、イノベーションの創出を我が国経済の回復の起爆剤にする考えだ。

イノベーション創出の基盤を作るために、我が国の強みである大企業や大学等の研究機関の優れた人材や研究開発力などを活かした研究開発型スタートアップを中心とする日本型のスタートアップ・エコシステムを構築することで、研究開発の成果を社会実装につながる社会を実現を狙っている。

また、政府は2023年までにユニコーン企業(時価総額又は企業価値が10億ドル以上)20社の創出を目指していることも明らかにし、ベンチャー投資額を対名目GDP比率で世界最高水準並みに向上させる考えだ

なお、一般社団法人ベンチャーエンタープライズセンターのベンチャー白書2019をもとに内閣府が算出した2018年度のベンチャー投資額の対名目GDP比率は日本が0.051%で米国が0.633%、中国が0.231%となっており、これを世界最高水準並みに向上させることができれば、ユニーコーン企業の創出に伸びしろの裏付けとなる。

すでに、ブレインテック分野でも理化学研究所発のmuseや大阪大学発ベンチャー発のPGV、東北大学+日立ハイテク発のNeUといったベンチャー企業が排出されていることからも、投資家視点で見れば、こうした国策で立ち上がったベンチャーを追いかけていくのは面白いのではないか。

まるごと未来都市「スーパーシティ構想」

ブレインテックが伸びる理由

ブレインテックが今後伸びる要素は他にもある。これまでにも第4次産業革命のテクノジーの先端技術を活用し、社会のあり方を根本から変えるような都市設計の動きが国際的には急速に進展していることをお伝えしてきた。政府はこのたび、AIやビッグデータなどの第4次産業革命のテクノロジーを活用し、世界に先駆けて未来の社会を先取りする「まるごと未来都市・スーパーシティ構想」を掲げている。

国家戦略特別区域法の一部を改正する法律」(令和2年法律第34号)成立

この構想により、いよいよ複数の先端的なサービスが生活に実装されるようになり、それらのサービスがデータ連携を行うことで相乗効果を発揮し、地域の社会課題の課題解決をしながら、スマートシティの実現が現実的になるだろう。その中には新型コロナウィルス感染症に対応した「新たな生活様式」にも寄与する形で、オンライン診療や遠隔教育の環境整備に取り組んでいくことになる。

オンライン診療にしても遠隔教育にしても、さらにはテレワークにしても、それぞれのテーマの技術革新は進んではいるものの、その一歩先の生産性向上が重視されくるに違いない。そのカギを握るのがブレインテックだと考える。

ブレインテック カオスマップからみる潮流

カオスマップ_ニューロマーケティング

引用:メディアシーク「ブレインテック カオスマップ2020」

カオスマップで取り上げられた企業の中から、注目する情報を抜粋してみた。いまはまだ身近ではない技術やサービスであっても、スーパーシティが実現されれば、社会実装されるはずだ。今後のトレンドとして抑えておくと良いだろう。

ATR|脳機能の理解により得られた知見を応用し、人にやさしい様々なICT技術の基盤となる「ブレイン・マシン・インタフェース )BMI) 」を開発

ATR|株式会社 国際電気通信基礎技術研究所
情報通信分野における基礎的、独創的研究の推進をおこないます。

 

DENTSU SCINECEJAM|フルリモートで脳波計測ベースの感性評価実験を可能に。外出制限措置下での企業の研究開発・マーケティング活動をサポート。

Dentsu Sciencejam Inc., 赤坂4-2-28 TRES赤坂102, Minato-ku (2020)
Dentsu Sciencejam Inc. サイ&...

 

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■発達障害の治療に塩野義製薬は、発達障害をスマートフォンやタブレット端末のゲーム...

 

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資生堂、脳血流反応測定を用いた使用感の評価法を開発 | ニュースリリース 詳細 | 資生堂グループ企業情報サイト

 

TOPPAN<7911>|凸版印刷とDAncing Einstein、脳科学を活用した新入社員研修プログラムを開発

凸版印刷とDAncing Einstein、脳神経科学を活用した新入社員研修プログラムを開発
脳神経科学とWebアセスメントシステムを組み合わせた独自の研修プログラムを開発新...

 

一見、ブレインテックとは縁遠いような企業が参入してくることにも注目が必要だ。

在宅医療重視、認知症予知診断への関心が強まる

43_xx_在宅医療重視、認知症予知診断への関心

また高齢化が進む中で、パンデミックの影響もあり病院診療のあり方も変わろうとしており、在宅医療を重視する傾向が強くなってくるだろう。その意味でも、医療やヘルスケア分野でBMIの活用への期待は高まっていくに違いない。簡易型の脳波計は、体温計、体重計、血圧計などのように、将来的に家庭に大きく普及してゆく可能性が高い。とくに、高齢者の場合、認知症予知診断に強い関心を持っているからだ。

 

これから参入するブレインテック企業の探し方

前述の認知症は一例だが、ブレインテックの新たなサービスは5Gの通信技術AIを活用したサービスが多いのが特徴だ。

スリープテック(睡眠テクノロジー)

働き方改革(生産性向上、ストレス対策)

ヘルステック(健康・ダイエット)

スポーツ・eSports

遠隔教育

遠隔医療

自動運転・運転支援

これらの分野でブレインテックが活用されていくことが考えられるが、カオスマップを見ても上場企業の名前があまりないことから、他の投資家よりも先にどの企業が参入してくるのか知りたいところだろう。その道しるべとなるのが「特許」である。脳波をもとにした特許を調べていくことは、企業がその分野で研究開発を進めていることが分かる。すなわち特許を取得した企業が今後ブレインテック事業に参入してくる公算が高いのだ。

そこで無料で公開されている特許庁の「特許情報プラットフォーム」を使ってみたい。無料ながらも特許に関する最新の情報を得れるので、活用してみてはどうか。トップページで「脳波」と入力し絞込検索したものから、カオスマップに載っていない企業を紹介するので参考にしてみて欲しい。特許申請が未上場会社の場合、株価に影響する親会社名にて紹介している。

  • 【ストレス対策】<7733>オリンパス|撮像装置および撮像装置の制御方法(2020/7/2)
  • 【ヘルステック】<4324>電通|意思表示システム(2020/6/18)
  • 【ゲーム関連】<3765>ガンホー・オンライン・エンターテイメント|スマホゲーム脳波入力(2020/6/17)
  • 【遠隔医療】<4543>テルモ|体調不良放置システム(2020/6/4)
  • 【ニューロマーケティング】<9432>日本電信電話|コンテンツ評価装置(2020/5/14)
  • 【遠隔医療】<6752>パナソニック|脳卒中等麻痺患者のリハビリ用脳波訓練システム(2020/4/2)
  • 【ヘルステック】<8316>三井住友銀行|人の属性にあった香りを生成するための方法(2020/3/5)
  • 【スリープテック】<4912>ライオン|睡眠状態判定装置(2020/2/13)
  • 【運転支援】<7201>日産自動車|運転支援方法およP日運転支援装置(2019/7/11)

これらは一例だが、興味関心のある分野や企業から特許情報を探し、今後の企業価値を占ってみるのも面白いだろう。5GやAIなどのようにテーマ性が強い関連銘柄は情報まとめサイトがあるので探しやすい半面、その情報は誰もが持っている情報になってしまう。それであれば、まだ情報が少なく、今後のAIを担う技術であるブレインテックや脳科学がどの様にスマートシティに活用されるのかを想像してみるのは株式投資の成功の道ではないか。特許から情報を得て、企業のホームページからIR情報をもとに予測していくことができれば、唯一の情報となる。

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参考文献:ブレインテック企業

参考文献としてブレインテック カオスマップに記載されている会社(国内外問わず)をリスト化してみたので、ブレインテック企業の研究に役立てていただければ幸いだ。

■BMI、BCI、センサー

【中国】BrainCo|https://www.brainco.tech/

【中国】EEGSmartテクノロジー|http://www.eegsmart.com/en/home.html

【米国】EMOTIV|https://www.emotiv.com/

【米国】kernel|https://www.kernel.co/

【日本】muse ※理化学研究所発ベンチャーhttps://goodbrain.jp/muse/

【米国】neurable|https://www.neurable.com/

【米国】Neuralink|https://www.neuralink.com/

【日本】Neuro Sky|https://www.neurosky.jp/

【米国】Open BCI|https://openbci.com/

【米国】Paradromics|https://paradromics.com/

【日本】PGV ※大阪大学発ベンチャーhttps://www.pgv.co.jp/  

■教育、スポーツ

【中国】BrainCo|https://www.brainco.tech/

【日本】CYBER YOGA ※筑波大学発ベンチャーhttps://www.cyber-yoga.co.jp/

【日本】GOOD BRAIN ※museと同じ株式会社ハコスコhttps://goodbrain.jp/

【米国】Halo Neuroscience ※株式会社メディアシーク<4824https://www.haloneuro.com/

【日本】Myndlift|https://www.mediaseek.co.jp/braintech/myndlift/

【日本】TEN UP|https://www.10up.co.jp/

■睡眠、音楽、瞑想

【米国】calm|https://www.calm.com/

【日本】neumo|https://www.neumo.jp/ja

【日本】Neuro Space|https://www.neurospace.jp/

【和蘭】PHILIPS|https://www.philips.co.jp/healthcare/resources/landing/neuro-mr

【日本】S’UIMIN ※筑波大学発ベンチャーhttp://www.suimin.co.jp/

■働き方、生産性

【日本】Empath|https://webempath.com/jpn/

【日本】Jins meme|https://jins-meme.com/ja/

【日本】NEUROWORKS|https://neuroworks.jp/

■ヘルスケア

【日本】REMEM|https://www.remem.jp/

■ニューロマーケティング

【日本】アース製薬<4985>|https://markezine.jp/article/detail/31904

【日本】MACROMILL<3978>|https://www.macromill.com/press/publicity/20180208.html

【日本】NeU ※東北大学+日立ハイテク発ベンチャーhttps://neu-brains.co.jp/

【英国】Neuro AI|https://www.neuro-ai.co.uk/jobs

【米国】Nielsen|https://www.nielsen.com/us/en/solutions/capabilities/consumer-neuroscience/

【日本】Sand Box|https://www.sandbox-inc.com/

【日本】SOOTH|https://www.sooth.co.jp/

【米国】Spark Neuro|https://sparkneuro.jp/

■エンタメ、コンテンツ

【英国】Neuro AI|http://nttdata-neuroai.com/

【日本】neurowear|http://neurowear.com/news/index.html

【日本】VIE STYLE|http://www.vie.style/

参考文献

野村総合研究所、「ITロードマップ2020年版」をとりまとめ(2020)|https://www.nri.com/jp/news/newsrelease/lst/2020/cc/0306_1

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