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5G時代の幕開けが労働生産性の向上と働き方を改革する5つの理由

5G時代の幕開けが労働生産性の向上と働き方を改革する5つの理由とはIT・テクノロジー
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1億総活躍社会の実現に向けて、2019年に働き方改革関連法(働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律)が施行された。政府は2020年の5G時代の幕開けとともに、官民が連携して働く方々がそれぞれの事情に応じた「多様な働き方を選択できる社会」を実現しようとしている。

そうしたなか、2020年の初頭から新型コロナウィルス感染症が蔓延し、ウィズコロナ時代へ突入。政府がソーシャルディスタンスを掲げ、外出自粛の要請を示したことで、世の中は一転し、在宅で仕事をする「テレワーク」や「リモートワーク」を推進する企業が増えたのだ。いまの世の中はかつてないスピードで私たちの「暮らし」と「社会」が変化している。

未知のウィルスとの戦いは始まったばかりだ。これまでの生活に戻れるのかすら分からない現状で、私たちは働き方を考え直さなければ明るい未来を見失ってしまう窮地に立たされていることを自覚しなければならない。初めて経験した今回のテレワークでの課題を振り返り、これからの5G時代の新しい働き方について考えて行ければと思う。

突然のテレワークで困惑する人たち

新型コロナウイルス感染症が世界中で蔓延し感染者数が激増した。世界各国が「ロックダウン」を宣言するなか、日本政府は「緊急事態宣言」を示した。これを機に、多くの企業が在宅勤務による「テレワーク」の導入を余儀なくされたのである。

だがテレワークに踏み切れた企業ばかりではない。対面接客を必要とする飲食店やクラスターの発生源となるイベント業などテレワークの移行ができない業種も多く、パンデミック時代での働き方に対する課題が浮き彫りとなった。なかには窮地に立たされると新しいアイディアでビジネスチャンスを伺う人がいるものだ。社会の混乱をよそ目に「オンライン」や「デリバリー」を活用した新たなビジネスが生まれたのもこの時である。

ではテレワークが可能な企業は平穏だったかというとそうでもない。初めてのテレワーク導入で慌てた企業がとにかく多かったという印象である。それもそのはずで、世界各地で起こる「ロックダウン」は予期せぬ出来事だったからだ。企業にとってこれが初めての在宅ワークへの移行だったとしてもお粗末なスタートを切ることを余儀なくされた。日本人は危機感が薄い人種なのか、どこか他人事のように捉えており準備を進めていなかったのが今回大きく響いたといえよう。

多くの企業でテレワークを進めるにあたって課題となったのがセキュリティーを担保することだ。従業員が会社で使用していたパソコンを自宅に持ち帰り在宅ワークをするわけだが、自宅の通信環境がまちまちなこともあり、個々の通信環境の確認や環境に合わせた機器の準備などの対応に追われたシステム担当者も多かったことだろう。

不安を抱えたのは、企業だけでない。初めてテレワークを始める方たちにも不安が押し寄せた。オフィスワークに慣れ親しんでいるビジネスワーカーにとって、突如のテレワーク導入は初めてのことばかりだからだ。

まず、会社から貸与されたパソコンを自宅の通信環境に繋ぐことや、パソコンを置くスペースを作るための片づけなど、テレワークをスタートさせる前の移行準備に手間がかかる。さらにPC設定やシステムトラブルなど、会社の人に頼めたものを自分で対処していくことは容易ではない。この段階でストレスになった方もいるだろう。

それ以外にも、家庭環境や通信環境など「仕事環境」が恵まれた会社の環境と異なることで、家族がいて集中ができない人や腰痛に悩まされる人、不慣れなWeb会議ツールでうまくコミュニケーションが取れない人など・・・。オフィスがどれほど仕事がしやすい環境だったかと、身に染みた人も多かったのではないだろうか。

 

テレワークで喜んでいる人たち

会社という仕事環境が、ストレスの少ない場であることを痛感した人もいる一方で、在宅勤務によって経験した満員電車による通勤のない生活が人々の通勤ストレスを解放し、時間の余裕を与えた。趣味や余興へと有効利用した人もいることを考えると、テレワークによる生活の向上もメリットの一つと感じたことだろう。

テレワークとオフィスワーク

やがて各都道府県知事が緊急事態宣言を解除する訳だが、GWも返上しこれまで外出自粛をしてきたこともあり、経済再開に悦び、徐々にテレワークから通常のオフィスワークに戻す企業や営業を再開する商店を受け入れた。未知のウィルスの脅威が去っていないのにも限らず、ビフォーコロナの日常を取り戻すことに賛同しているのである。

一方で予期しないテレワークの導入にオフィスを持たないテレワークの可能性を見出した企業もあるのも事実だ。そういった企業は今回を機にオフィスを解約するのだという。社会はテレワークを継続する企業とそうでない企業とで危機管理の二極化となっているとも言えよう。

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海外のテレワーク事情

では、ロックダウンが行われた各国のテレワーク事情を見てみたい。欧州は在宅勤務が標準化に向かっており、ドイツやイギリスでは法制化の動きもある。アメリカにおいても民間主導でテレワークの定着が8割超と進みなど、世界はテレワークを支持している。その一方で、日本の緊急事態宣言解除後(5月29日~6月2日)のテレワーク実施率は25.7%と減少し、世界のテレワークへの取り組みに逆行するかたちとなった。

日本がテレワークに踏み切れない原因は、旧態依然とした体制にある。人事評価制度の枠組みを変えることや、テレワーク導入による競争力の低下の不安などが払しょくできない。テレワークに対する法整備を含めたルールでしっかりとした基盤づくりに取り組まないから前に進めないのだ。とはいえ、テレワークが進むアメリカの時間当たりの労働生産性が日本の1.6倍の開きがあるという事実からも、日本がこのままテレワーク化に乗り遅れるようであれば、その差は広がり、経済の衰退は免れないのではないだろうか。

繰り返しになるが、これからの働き方は5G時代の幕開けとともに変わると考えれている。5Gとは新しい通信技術のことで、「超高速・大容量」「超低遅延・高信頼」「多数同時接続」の3つの特徴を持っているからだ。その特徴を活かした5Gが働き方改革をさらに加速させるカギとなるのは間違いない。日本はこのタイミングを逃さず、世界のテレワーク化に負けないための対策を手遅れにならない前に手を打つ必要がある。

 

印鑑のために出社?!ナンセンスな社会

こともあろうか、外出自粛のさなか「紙の書類に押印するために会社に出社しなければならない」というニュースがあった。また持続化給付金の手続きや特別定額給付金(一律10万円)においては、オンラインでも申請ができるのにも限らず、マイナンバー手続きで躓いた者やオンライン手続きが出来ない者で行政は対面対応する人で溢れかえった。分かり切っていることを事前に対策ができないこの国民性には正直がっかりすることすらある。

今回のテレワークでペーパレス化や電子化の推進が急務ということを痛感したことだろう。だが、どんなにテクノロジーが発達したとしても、この昔ながらのハンコ文化の風習があっては働き方改革にとって大きな阻害といえる。諸外国の様にテレワークが一般的になって、住むところを選ばないようになると、押印のために出社というのは時代錯誤でビジネスチャンスすら逃しかねない。

脱ハンコのためにペーパーレス化と電子署名や電子契約が必要

そこで、ペーパーレス化や脱ハンコで注目されたのが、書類の電子化電子署名電子契約といったサービスだ。5Gブロックチェーン技術などにより、今後、電子化が加速する。政府も2019年5月に行政手続きの電子申請オンライン化に向けデジタル手続き法を成立した。いよいよ行政サービスのデジタル化に向けた動きも本格化する。

クラウドで電子化された書類が管理されるようになると、ダウンロードなどに時間がかかるとストレスとなる。業務効率を上げるためには超高速大容量の5Gが重要だ。またセキュリティ面においての対策も重要で、タイムスタンプブロックチェーンが有効となる。改ざん防止やクラウドのサイバー攻撃への耐性を高めていく必要が今後の課題となる。

政府も電子化へ舵取りを始めつつある今、ビジネスチャンスを逃さないためにも各企業は波に乗り遅れることがないように準備を進めていく必要があるのだ。

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Web会議はいずれVRオフィスへと進化する

メディアでも話題となったのが、テレワークで欠かせないテレビ会議システム(ZOOMなど)だ。不慣れなWeb会議でうまくコミュニケーションが取れなかった方もいる一方で、「オンライン飲み会」といったソーシャルディスタンスの時代に即したトレンドが話題となった。

一部報道では、ZOOMのセキュリティ面で脆弱性が見つかり、情報の流出があるなど不安視もある。だが、コミュニケーションツールとして、今後テレワーク時代はさらにWeb会議の普及と活用が進んでいくはずだ。とはいえ、Web会議中に不安定な通信でフリーズしてしまったり、遅延が起こったりなど、ストレスを抱えてしまうのは避けたい。

ここでも5Gが重要となってくる。超高速大容量・超低遅延通信によってストレスフリーなWeb会議を実現すると考えられているからだ。米国のスタートアップImmersedが、VR(仮想現実)を活用し、VR空間で共同作業が可能なバーチャルオフィス(VRオフィス)を2019年にトライアルを開始している。これからはVR空間でのコミュニケーションを実現が一般化することが考えられる。新しいテレワークの時代はオフィスを持たなくても済みそうだ。

 

既存の価値観は、B2B2Xで枠組みを覆す

5GはIoT(すべてのモノがインターネットに繋がる)や進化したデジタル技術を浸透させる。人々の生活をより良いものへと変革することになるだろう。『DX(デジタル・トランスフォーメンション)』という概念が既存の価値観や枠組みを覆し、イノベーションを巻き起こすと考えられている。

DXはこれまでのビジネスで主流であった、B2CB2Bから新たなビジネスモデル『B2B2X』(インターネットを通じて潜在的需要のあるサービスを販売すること)時代へ導こうとしている。B2B2Xは既にSaaS(Software as a Service)というサービスで浸透しつつある。AdobeやMicrosoftなどがサブスクリプションサービスとしてソフトウェア販売からインターネットを通じてサービスを販売している。その利便性の高さは評価に値する。それ以外にもスマートモビリティの記事で伝えたMaaS(Mobility as a Service)も、5Gと自動運転技術を活用したB2B2Xモデルのビジネスとなっている。

B2B2Xの可能性

今後も新しいテクノロジーが進化し浸透していくことが考えられる。新しいテクノロジーは価値観の変化が起こし新しいサービスを生み出す。今後のビジネスは、私たちの生活をより良くする潜在的需要を発見するが大事だ。それがB2B2Xモデルを創出することに繋がるからだ。これまでと同じことをしていては、その発想は生まれない。手遅れとなって世界から取り残される可能性すらある。世界を相手に戦っていくためには国内に捉われず、世界的な視野が不可欠だ。

 

不可能を可能へ!リモートワーク活躍時代

日本は国難ともいえる超少子高齢化、人口減少が顕在化している。将来の労働力不足に不安があるなかで「働き方改革」は重要なカギだ。特に人口減少は特に地方の労働力の低下が起き、地方や島部で生活する人にとって生活に悪循環を与え、大きな影響を及ぼすことが想定される。

5G時代が幕開けし、Society5.0のもとで「働き方改革」を進めていくことが「超スマート社会」を創造する。それが社会的課題解決にも繋がるからだ。スマートモビリティ以外にも5Gを活用した「リモート可能」な仕事やサービスが注目されている。深刻な農業従事者の高齢化を解決する「スマート農業」や労働生産性に課題を解決する「スマートファクトリー」、誰もがより良い医療を受けられる「スマートヘルスケア」によって、私たちの働き方は多様化し生活を変えていく。

これらの概念は人工知能やロボット技術、ICT技術の最先端テクノロジーによって生み出される。このいずれも5Gの超高速・大容量」「超低遅延・高信頼」「多数同時接続」が不可欠なのはいうまでもない。

如何だったろうか。5G時代はリモートワーク活躍時代といえる。今回のテレワークでの経験を活かし、またテレワークが困難と言われた仕事であっても、1億総活躍社会の実現に向けてテクノロジーと5Gが解決していくことだろう。新しい働き方に向かって、道を歩まなければ明るい未来はない。

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