どうも、WisSeedです。
近年、人工知能・AIやブロックチェーン、ビッグデーターなど耳にする機会が増えました。
「最先端技術で金融革命を起こした、フィンテック(FinTech)業界が盛り上がっている」
フィンテックに関連するニュースを目にすることも多いのではないでしょうか?フィンテック?私には関係ないよ!という方もいらっしゃるかもしれませんが・・・
経済産業省が現金決済に変わる新たな支払方法としてキャッシュレスの推進を目的とした政策に「キャッシュレス・消費者還元事業」があります。あなたもメディアを通じて見たことがあるのではないでしょうか?
ポイント還元も魅力!消費者にとって便利な「〇〇Pay」などは、フィンテックが生んだ新たな送金・決済サービスです。意外と身近なサービスのフィンテックですが、まだ歴史が浅いということもあり、フィンテックって何ですか?という方に向けて、どこよりも簡単で分かりやすくご紹介したいと思います。
では、まいります!
こんな方におすすめの記事
☑フィンテックとは?簡単で分かりやすい情報を探している
☑フィンテックの歴史や今後のフィンテック関連サービスについて知りたい
☑フィンテックで加速するキャッシュレスサービスの最新動向が知りたい
フィンテックとは?
FinTech(フィンテック)とは、Finance(金融)とTechnology(技術)を組み合わせた造語です。フィンテックという言葉の誕生は、2003年にアメリカの業界紙、「アメリカン・バンカー」で「Fin Tech100」と題する業界番付を発表した説や2008年のリーマンショック以降に生まれたなど諸説あります。
簡単で分かりやすい!フィンテックの特徴
フィンテックは日本語で、「金融IT」や「金融テクノロジー」などとも呼ばれます。その言葉が表すように、金融とテクノロジーをかけ合わせて新たなサービスや技術を提供することで注目を浴びております。
・Finance(金融)に含まれるもの
「送金」、「決済」、「資産運用」などがあり、お金の管理や決済、送金、資産運用などが含まれます。
・Technology(技術)に含まれるもの
「インターネット」「スマートフォン」、「パソコン」に加え、最先端技術の「ブロックチェーン」、「ビッグデータ」、「人工知能」などが含まれます。
従来の金融サービスをAIやビッグデータ、ブロックチェーンなどの最先端技術を活用することにより、金融機関にとっても消費者にとってもサービスの利便性が向上するだけでなく、新しい支払いサービスや金融サービスが登場するなど、金融革命を起こしています。
今後も様々なサービスが登場することが予想できるでしょう。
フィンテックサービスの最新動向
出典:MAStand
上図は今後のフィンテックを担うフィンテック関連のスタートアップ企業を分野別にまとめた「FinTechサービスカオスマップ2019」です。
全部で11の分野に分かれ、それぞれにサービスの特徴があります。
従来の金融商品や金融サービスに「AIやブロックチェーン、ビッグデータなど」最先端技術を活用することで、新しい支払方法によるキャッシュレス化の推進や金融サービスの手続きの簡便化、利便性向上に至るまで幅広く展開しております。
11分野から見るフィンテック業界の最新動向
では、FinTechカオスマップ2019内の11分野から、今後のフィンテック業界の最新動向を探っていきましょう!
フィンテック分野① 【金融】仮想通貨
フィンテックと聞いて最初に仮想通貨のことを思い浮かべる方も多いと思います。仮想通貨が投機的なものとしてのイメージで見られがちですが、仮想通貨・ビットコインの要素技術であるブロックチェーンの特徴は素晴らしく、分散型台帳の改ざんができない仕組みは他のフィンテック分野でも活用され注目を集めております。
フィンテック分野② 【金融】送金・決済サービス
送金・決済で最近、よく目にするのが「〇〇Pay」などのサービスです。スマホひとつあれば銀行に行かなくても、現金を持たなくても買い物などができる便利なサービスとして注目を集めております。
フィンテック分野③ 【金融】個人向け融資・ローン
住宅ローンなどの個人融資は金融機関の重要な業務の一つですが、ローンや融資はフィンテックの波が押し寄せている注目の分野となります。個人の信用力をスコアレンディングするものなど、これまで人の手によって行われていた業務をビッグデータやAIを活用しより正確なサポートをしてくれる新たなサービスも登場しています。
フィンテック分野④ 【財務会計】会計・財務支援
フィンテック技術を使った経理業務をアシストするサービスが利用されるようになってきています。スマホアプリを使って経費精算できるなど、これまで人の手で行われていた経理・会計処理をクラウドで管理し、手間と処理時間短縮が実現されており、今後も様々なサービスの展開が予想されます。
フィンテック分野⑤ 【資産運用】個人資産運用
これまでの資産運用に対して「手続きが面倒」だとか「投資は難しい」といった不便さを解消し、手軽に投資や個人資産運用ができるサービスが登場しました。資産運用においては人工知能をつかったロボアドバイザーが資産運用のアドバイスをしてくれるなど、サービスの幅が広がっており、投資未経験者にとっても始めやすくなっております。
フィンテック分野⑥ 【資産管理】個人財務管理
個人の「おさいふ」を管理する代表的なサービスといえば家計簿アプリではないでしょうか。家計簿をつけることはとても面倒な作業でしたが、フィンテックを活用することにより銀行口座やクレジットカードなど連携や、スマホでレシートを撮影するだけでお金の見える化ができるサービスが登場しております。
フィンテック分野⑦ 【保険商品】保険
保険も金融商品の一つで、自身の加入している保険をもっと身近にするサービスなどが登場しています。これまで紙で管理していた保険情報(契約者、保証対象、保険料、保険期間)をブロックチェーン技術を使いデータベース管理を行うことで、保険の手続きの簡略化や利便性の向上しています。
フィンテック分野⑧ 【情報管理】セキュリティ
フィンテック関連サービスの課題となるのが、個人情報漏洩などの情報の管理です。フィンテックが今後成長していくことによって、セキュリティ対策は不可欠な領域となります。また個人においてもサイバー攻撃などの不正アクセスから守る技術は注目されており、今後様々なサービスが登場し発展していく分野となります。
フィンテック分野⑨ 【情報提供】金融情報サービス
金融情報の収集をデータ解析の技術を組み合わせて提供するサービスです。情報収集のスピードが高くリアルタイムにビッグデータを活用しながら分析を行うことができます。
フィンテック分野⑩ 【金融】クラウドファンディング
「プロジェクト」や「プロダクト」で新しい資金調達の方法として注目されているのが、クラウドファンディングです。法人だけでなく、個人が資金を集める方法としても注目されています。これまでの融資形態では難しかった、少額の「寄付」や「購入型」などといった様々な支援が誰でも受けられるようになりました。
フィンテック分野⑪ 【資産運用】ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、融資型クラウドファンディングの一つですが、通常のクラウドファンディングとの違いは、不特定多数の投資家として参加し、融資先(ファンドなど)へ個人投資するサービスとなります。このサービスの登場により個人資産の運用はさらに幅が広がります。
キャッシュレス化推進によって加速するフィンテック市場
現金決済は73兆円!キャッシュレス決済市場には、まだまだフィンテック市場の成長余地があります。
出典:日本クレジットカード協会
●現金・キャッシュレス決済金額の推計から店舗での決済手段の38%の73兆円が現金決済によって行われていることが確認された。
2020年2月、日本クレジットカード協会(JCCA)は、現金決済されている消費金額規模からキャッシュレス市場の成長余地を調査しました。(上図)
調査方法は、男性、女性20代から70代以上を含む1000世帯から収集した家計消費支出明細データをもとに実施されました。調査資料をご覧いただければ分かる通り、家計消費にかかる決済手段として、現金決済が73兆円となっていることから「キャッシュレス決済には成長の余地がある」ということが分かります。
~フィンテックの今後の課題~なぜ、キャッシュレス決済を使えるのに使わないのか?
2019年6月に閣議決定された「成長戦略2019年」により、10月からスタートした「キャッシュレス・消費者還元事業」は、支払時に決済手段としてキャッシュレスを選択すると消費者へポイント還元する制度です。
これにより、クレジットカードや電子決済などのキャッシュレス決済の比率を4割程度へと引き上げようとするもので、さらなるキャッシュレス決済が広がりつつあります。
キャッシュレスサービスを一度使ってみれば、利便性やお得なことが分かるはずですが・・・しかし、いまだに決済手段として「現金決済」を選んでいる人が38%と多いことが不思議な人もいるでしょう。
では、キャッシュレス決済を「使えるのに使わない」理由ベスト3を見ていきましょう。
【第 1 位】 財布の中に入れるカード類の量はなるべく少なくしたい 【第 2 位】 キャッシュレスツールを使っている人が周りに少ない 【第 3 位】 決済手段時に最も重視することは「お得であること」ではない |
「日本クレジットカード協会の調査資料」より引用
上記で注目したいのは第3位の「決済手段時に最も重視することがお得であることではない」という回答です。
これは、お得であるからといってキャッシュレス決済に飛びつかない一定の層がいることや「便利」や「お得」といったものよりも、「安全」「安心」に支払ができることを重視する人の意見といえると思います。
こうした使えるのに使わない人に対してのアプローチは、今後のキャッシュレス決済市場拡大の課題であると同時にフィンテックサービスの課題ともいえるのではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか?
最近よく聞くフィンテックについて、初めてでも分かりやすい特徴やサービスを題材にし、金融とテクノロジーがつくる将来の可能性や今後の最新動向について説明をさせて頂きました。
人工知能、AIやブロックチェーン、ビッグデータなど最先端技術や新たなテクノロジーを活用したフィンテック業界は今後大きな発展をしていくものと予想されます。
しかしながら、フィンテックが発展していくための課題として、個人情報管理におけるセキュリティーの強化や、法規制の整備が必要です。フィンテックを業界任せではなく、官民一体となって取り組みを行うことで問題点をクリアすることができ、安心安全なサービスとしてますます広がりを見せるものと思います。
フィンテックが金融業界に与える影響が今後の経済発展へつながることを願います。初めてフィンテックについて学ぶ方の一助となれば嬉しいです。